プライバシー重視で静的サイトのアクセス解析

アクセス解析というと、Google Analytics が有名で最も使われているんじゃないかと思います。 こいつが曲者なのは、「クッキーへの同意」バナーを出さないといけないことです。 バナーは訪問者に邪魔にされるだけです。 静的サイトのページごとのアクセス数をカウントしたいだけなのに、、 そこで、いくつかのアナリティクスを調べてみて、 Matomo をAWS の Lightsail にインストールするのが、 プライバシー重視で費用をミニマムに抑えられるんじゃないか、というところに落ち着きました。

Matomo を Lightsail で運用するメリット

Google Analytics を始めとする外部サービスを利用すると、収集されたデータはその運用ポリシーに縛られます。 特に、多くのウェブサイトで目にする「クッキーへの同意」バナーは、ユーザー体験を損ねるだけでなく、同意率によって正確なアクセス数を把握できない可能性も出てきます。

その点、Matomo を Lightsail に導入し、自分でサーバー管理する最大のメリットは、データプライバシーの確保コストの最適化にあります。

1. データプライバシーの完全なコントロール

Matomo を自分で管理可能なサーバーにインストールすることで、ウェブサイトのアクセスデータを完全に自分の管理下に置くことが出来ます。 そもそも個人を特定できるデータを収集しないことが選択できるため、GDPR や CCPA といったプライバシー規制への対応がしやすくなり、法的なリスクを低減できます。 また、クッキーへの同意バナーの表示も、設定次第では不要にできます。これは、静的サイトで単にページごとのアクセス数を把握したいだけであれば、 非常に大きなメリットです。

2. コストを最小限に抑える

Lightsail は、AWSが提供するVPS(仮想プライベートサーバー)サービスで、非常に手頃な価格で利用できます。 月額料金に含まれるデータ転送量が十分にあるため、コストの見通しが立てやすいのが特徴です。 Matomo 自体はオープンソースのソフトウェアなので、ライセンス費用は一切かかりません。

例えば、Lightsail の最も安価なプランを避けて選べば、個人や中小規模の静的サイトであれば十分なパフォーマンスを発揮できるでしょう。 これにより、年間数千円から数万円程度の費用で、高機能なアクセス解析環境を構築できます。

3. 高度なカスタマイズ性と拡張性

Matomo は非常に高機能なアナリティクスツールでありながら、オープンソースであるため、必要に応じてカスタマイズや機能拡張が可能です。 標準機能だけでも、ページビュー、訪問者数、参照元、検索キーワードなど、一般的なアクセス解析に必要な情報はすべて網羅しています。 クッキーを無効にすると機能は制限されますが、マスクされたIPアドレスから訪問者の地域は分かりますし、ページビュー、訪問者数をカウントするには十分です。

まとめ

プライバシーを重視し、コストを抑えながらも高機能なアクセス解析を実現する Matomo on Lightsail は、静的サイト運営者に とって理想的なソリューションとなるでしょう。

by lwgena