会計ソフトで家計簿をつけると、とっても便利です。発生主義で記録するため、実際の支払いが後でやってくるクレジットカードや、逆に、先に支払う電子マネーもうまく扱えるのが便利です。クレジットカードで電子マネーにチャージというのもお手のものです。
家計簿は、税務申告に使うわけではないので、勘定科目を自由に設定して構いませんし、給与収入の天引き額を記録するのにも役立ちます。次の3ステップで、会計ソフトで家計簿を始めることができます。
1. 複式簿記のやり方を知る
まずは、簿記3級のテキストを買ってきて、複式簿記のやり方を覚えましょう。簿記3級の資格取得を目指す必要はありません。発生主義といって、普通の家計簿とは異なる記録の仕方をするので、最初は面食らうかもしれません。でも、発生主義で記録できるからこそ、便利さが際立つのです。
2. 青色申告用のソフトを入手する
やれそうだと思ったら、青色申告用のソフトを買ってくるか、クラウドで青色申告ソフトのトライアルに申し込むと良いでしょう。企業用の会計ソフトはオーバースペックです。
3. クレジットカード支払いと口座引き落としを記録してみる
クレジットカードの便利な点は、後払いできること。手書きの家計簿だと、支払日に合計額を記録するだけになりがちです。会計ソフトを使えば、「今、カードでいくら使っているか」を複数のカード合算で把握することもできるので、引き落とし日直前に慌てることがなくなります。
クレジットカードで買い物をした時点では、預金残高に動きはありません。これはお金を借りているのと同じですから、支払いまでの間は「負債」として記録します。「○○カード」という勘定科目を設けて、管理するのが便利です。
以下に、○○カードでの2回の買い物と支払いにおける仕訳の例を示します。
3.1 本をカードで買う
ネットショップで本をポチって、カードで買ったとします。買った日には、次のように記録することができます。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | |
|---|---|---|---|---|
| 9月1日 | 新聞図書費 | 1,280 | ○○カード | 1,280 |
3.2 日用品をカードで買う
別の日に、ホームセンターに行って日用品をカードで買ったとします。同様に、次のように記録することができます。会計ソフトの初期状態では、「日用品」という勘定科目はありませんが、自分で追加することができます。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | |
|---|---|---|---|---|
| 9月15日 | 日用品 | 3,800 | ○○カード | 3,800 |
3.3 カードの支払日に口座引き落とし
○○カードの支払日が毎月10日だとすると、銀行口座からの引き落としは次のように記録することができます。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | |
|---|---|---|---|---|
| 10月10日 | ○○カード | 5,080 | 普通預金 | 5,080 |
なお、実際の入力は、帳簿で入力ができるので普通の家計簿のようにスムーズです。